
建築物の省エネ性能を第三者機関が評価し、星の数でわかりやすく表示する制度が「BELS(ベルス)」です。
2024年4月から省エネ性能ラベルの表示制度が始まり、2025年4月には新築住宅・建築物の省エネ基準適合が義務化されました。こうした制度改正により、工務店やハウスメーカー、不動産事業者にとって、BELSへの理解や取得の重要性が高まっています。
一方で、「BELSでは何を評価するのか」「ZEHとの違いは何か」「取得にはどれくらいの費用や手間がかかるのか」と疑問を抱く方も多いでしょう。
そこで本記事では、BELSの評価基準や星の仕組み、申請に必要な書類について紹介します。さらに施主への提案力を高めて受注率を上げるためのポイントまで解説するので、ぜひ最後までお読みください。
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▼この記事でわかる内容
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高気密・高断熱を実現する現場発泡ウレタン断熱材「フォームライトSL」は、BELSの評価項目である外皮性能(UA値)の向上に貢献します。複雑な形状の構造体にも隙間なく密着し、建物の省エネ性能を根本から引き上げることが可能です。
最新カタログは、以下のリンクから無料でダウンロードいただけます。
目次
- 1 BELS(ベルス)とは?建築物省エネ性能表示制度の基本
- 2 BELSの目的と注目される背景
- 3 BELSとZEH・ZEBの違い
- 4 BELSの評価基準と星の数の仕組み
- 5 BELSは何を評価しているのか
- 6 BELSの星の数と意味
- 7 BELS評価書の見方
- 8 BELSを取得するメリット
- 9 メリット①|性能の「見える化」で施主への提案力・受注率が上がる
- 10 メリット②|補助金・フラット35S・住宅ローン控除の証明に使える
- 11 メリット③|ESG経営や脱炭素への取り組みをアピールできる
- 12 BELS評価を高めるために重要なポイント
- 13 ポイント①|断熱性能を高める
- 14 ポイント②|高効率設備を導入する
- 15 ポイント③|建物全体の省エネ性能を最適化する
- 16 BELSの申請方法|必要書類や費用相場を解説
- 17 申請の流れ
- 18 申請費用の相場|戸建・共同住宅・非住宅
- 19 まとめ
BELS(ベルス)とは?建築物省エネ性能表示制度の基本

BELS(ベルス)とは、建築物の省エネ性能を第三者機関が客観的に評価し、星の数でわかりやすく表示する制度です。近年の法改正などを背景に、住宅・非住宅を問わずその重要性が急速に高まっています。
本章では、BELSが創設された目的や最近注目を集めている理由、そして混同されやすいZEH・ZEBとの違いについて詳しく解説します。
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▼BELS(ベルス)とは?建築物省エネ性能表示制度の基本
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BELSの目的と注目される背景
BELSの主な目的は、建築物の省エネ性能を「見える化」して市場での比較を容易にすることです。消費者が性能の高い物件を直感的に選びやすくなるため、日本全体の建物の省エネ化推進につながります。
近年、BELSが急速に注目を集めている背景には、制度変更が挙げられます。
2024年4月からは販売・賃貸事業者に対して「省エネ性能ラベル」の表示が努力義務となりました。2025年4月以降は、原則全ての新築建物で省エネ基準への適合が必須です。
さらに、エンドユーザーの実需面でも大きな変化が起きています。
2024年入居分から、住宅ローン控除を受けるには省エネ基準の適合が必須要件となりました。未適合の場合は控除額がゼロになる点には注意が必要です。
こうした法規制の強化と消費者ニーズの高まりを背景に、省エネ性能を客観的に証明できるBELSの取得は、ますます重要になっています。
参照:国土交通省「全ての新築住宅・非住宅に省エネ基準適合が義務付けられます」
BELSとZEH・ZEBの違い
BELSは第三者機関が省エネ性能を評価して星の数で示します。一方でZEHやZEBは、太陽光発電などを導入し、一次エネルギーの年間消費量を実質ゼロにする建物のあり方そのものを指しています。
一般的な流れとしては、ZEHやZEBを目標として設計された物件が、その優れた性能を公的に証明する手段としてBELSを利用します。ただし、BELSで高い評価を獲得したからといって、必ずしもZEH要件を完全に満たすわけではない点には注意が必要です。
実務上のひとつの目安として、ZEH水準の省エネ住宅の多くは、BELSにおいて星4つ以上の評価を取得しています。
施主へ提案をする際は、ZEHやZEBという高い目標を達成し、その性能を保証する証としてBELSを活用するという関係性を整理して伝えることが重要です。以下の記事ではZEH水準について詳しく解説しているので、あわせてご参照ください。
>>ZEH水準とは?ZEHとの違いや活用できる補助金・控除について解説
BELSの評価基準と星の数の仕組み

ここからは、BELSの評価基準と星の数の仕組みについて解説します。
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▼BELSの評価基準と星の数の仕組み
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BELSは何を評価しているのか
BELSが評価するのは、建物の「一次エネルギー消費量」と「外皮性能」です。これらを測定することで、建物全体の総合的な省エネ性能を客観的に数値化できます。
「一次エネルギー消費量」は設備の省エネ性能を評価する指標で、「外皮性能」は建物自体の断熱性能を評価する指標です。それぞれの評価内容は以下のとおりです。
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評価項目 |
評価内容 |
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一次エネルギー消費量 |
・冷暖房・換気・照明・給湯などの年間エネルギー消費量を一次エネルギー換算し、省エネ性能を評価 ・設計値を基準値で割ったBEI(Building Energy Index)で算出され、数値が小さいほど省エネ性能が高いと評価される |
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外皮性能 |
・外壁・屋根・床・窓など、建物を覆う部分の断熱性能や日射遮蔽性能を評価 ・住宅はUA値とηAC値、非住宅はPAL(パルスター)で評価 |
※PALは、建物の屋内周囲空間の床面積当たりの年間熱負荷を指す
住宅ではこれら両方の軸が評価されますが、非住宅では外皮の評価方法が一部異なる点に注意しましょう。消費エネルギーを大きく削減するためには、まず建物の断熱性能を高めることが不可欠です。
BELSの星の数と意味
BELSの評価結果は、1つから最高6つまでの星の数で表示されます。星の数が多いほど省エネ性能が高く、環境に配慮された建物であることを意味します。
この星の数は、基準となる消費量からどれだけエネルギーを削減できたかを示す「BEI」の値によって決まります。
太陽光発電などの再生可能エネルギー設備がない住宅では、最高評価は星4つ(BEIが0.7以下)です。一方、再エネ設備を備えた住宅や非住宅では、最高ランクの星6つ(BEIが0.5以下)まで獲得できます。
実務における目安として、現在の省エネ基準適合レベルは星1つ以上であり、ZEH水準を目指す場合は星3つ以上(かつ断熱性能レベル5以上)が必要なラインです。
BELS評価書の見方

引用:一般社団法人 住宅性能評価・表示協会 建物の省エネ性能表示 BELS
評価書には、外皮性能(UA値・ηAC値)やBEI値、削減率といった具体的な数値が網羅されています。星の数・断熱性能レベル・ZEH水準などの達成状況を直感的に確認でき、基準値との比較判定や特記項目といった詳細データも確認できます。
ZEHやZEBの基準を達成しているかどうかの表記も記載されるため、営業活動での有力なツールとして活用可能です。
ただし目安光熱費は評価対象外の参考値であり、実際の光熱費は使用条件等により異なる点は補足しておくと丁寧です。
BELSを取得するメリット

ここでは、BELSを取得する3つの具体的なメリットについて詳しく解説します。
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▼BELSを取得するメリット
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メリット①|性能の「見える化」で施主への提案力・受注率が上がる
BELSの取得は、施主に対する提案力を高め、受注率の向上につながるのが大きなメリットです。専門的な省エネ性能を、第三者機関のお墨付きとしてわかりやすく提示できるからです。
例えば、断熱材の追加や設備のグレードアップを提案する際、口頭の説明だけでは性能差が伝わりにくいケースも少なくありません。しかし、BELSの星の数という明確な指標で効果を「見える化」すれば、顧客も予算をかけるメリットに納得しやすくなります。
また、競合他社との比較になった場面でも、「BELS○つ星取得予定」と明示することで自社の強みを客観的にアピールできます。全国共通の基準で評価されるため、施主自身が物件選びの指標にしやすい点も大きな魅力です。
メリット②|補助金・フラット35S・住宅ローン控除の証明に使える
BELS評価書は、施主が各種の優遇制度や補助金を利用する際の証明書類として役立ちます。具体的には、ZEH支援事業などの補助金申請や、金利優遇が受けられる「フラット35S(ZEH)」の適合証明として活用できます。
さらに2024年以降、住宅ローン控除を受けるには省エネ基準への適合が必須要件となり、未適合の場合は控除額がゼロになってしまう点には注意が必要です。
ただし、ローン控除の申請自体には「住宅省エネルギー性能証明書」等が求められます。
BELS評価書単独で控除申請ができるわけではありませんが、証明書発行をスムーズに行うための根拠資料として有効に働きます。
メリット③|ESG経営や脱炭素への取り組みをアピールできる
BELSの取得はESG経営(環境・社会・企業統治に配慮した経営)の推進や脱炭素への積極的な姿勢をアピールできる材料です。
近年、環境問題への取り組みを重視するESG投資への関心が高まっています。BELSで高い評価を得た建築物を供給することは、入居者や購入者だけでなく、取引先からの信頼獲得にもつながるでしょう。
また、BELS認証は、グリーンローンなどの環境金融において、建物の環境性能を示す客観的なエビデンスとして活用されることがあります。高性能な建物の供給実績は、環境配慮型企業としてのブランドを確立し、企業価値や物件の資産価値を維持するための武器となります。
BELS評価を高めるために重要なポイント

ここでは、BELSの評価を高めるために重要なポイントを解説します。
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▼BELS評価を高めるために重要なポイント
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ポイント①|断熱性能を高める
BELSで高い評価を獲得するためには、まず建物の外皮性能(断熱・日射遮蔽)を高めることが大前提です。外壁や窓の断熱性が高いほど冷暖房効率が向上し、結果として一次エネルギー消費量(BEI)を大幅に抑えられるからです。
住宅の場合は全国8つの地域区分ごとに「UA値」や「ηAC値」が評価され、非住宅ではPAL(BPI)という指標が用いられます。これらの数値を根本から改善するには、隙間なく施工できて高気密・高断熱を両立しやすい現場発泡ウレタンのような断熱材を選ぶことが有効です。
現場発泡ウレタン「フォームライトSL」の詳細は以下からご確認ください。
ポイント②|高効率設備を導入する
BELSの星の数を押し上げるためには、省エネ効果の高い高効率設備の導入が不可欠です。一次エネルギー消費量(BEI)は、冷暖房や換気、給湯、照明といった設備のエネルギー効率によって大きく変動するからです。
具体的には、高効率エアコンやエコキュート、全室LED照明、熱交換換気システムなどを採用することが数値の削減に直結します。さらに評価を高めるには、太陽光発電などの「創エネ」設備の組み合わせも検討しなければなりません。
再エネ設備を持たない建物の評価は星4つが上限となるため、星5つ以上を獲得するには「断熱+高効率設備+再エネ」のセット導入が前提条件です。
ポイント③|建物全体の省エネ性能を最適化する
BELS評価を効率的に高めるには、建物全体の省エネ性能を最適化する必要があります。外皮性能の向上を基本に、高効率設備や再生可能エネルギーを組み合わせるのが一般的です。
設計の初期段階から明確なBELSの目標ランクを設定し、専門家と連携しながら外皮と設備の仕様を調整するのがスムーズです。行き当たりばったりの仕様変更は、後からの手戻りや想定外の追加コストを招く原因になりかねません。
また、算出したBEIの削減率は単なる義務対応の記録として終わらせず、「年間光熱費が約〇万円安くなる」とわかりやすく顧客へ提示してみてください。建物全体の性能を戦略的に最適化することで、施主への提案力を高める営業ツールとして活用できます。
BELSの申請方法|必要書類や費用相場を解説

ここでは、申請手続きの具体的なステップから準備すべき書類、戸建・共同住宅・非住宅ごとの費用相場までわかりやすく解説します。
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▼BELSの申請方法|必要書類や費用相場を解説
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申請の流れ
BELSの申請は、以下の手順で進めます。
・STEP 1|評価機関を選定する
登録評価機関(日本ERI、JIO、ハウスプラス、UHEC等)の対応地域・料金を確認し、申請先を決める
・STEP 2|省エネ計算をする
国交省の無料プログラム(エネルギー消費性能計算プログラム)で外皮性能と一次エネルギー消費量を算出
・STEP 3|必要書類を準備する
申請書に加え、設計図書一式(配置図・平面図・立面図・矩計図など)、省エネ計算書、設備仕様書を揃える
・STEP 4|申請・受付
書類一式を評価機関へ提出して申請。事前相談をしておくと審査がスムーズ。
・STEP 5|審査(評価)
評価機関が書類をもとに省エネ性能を審査。提出図書の内容に不明点や修正が必要な場合は連絡があるので対応する。
・STEP 6|評価書・ラベルの交付
審査完了後、BEI値と星の数が記載された評価書と省エネ性能ラベルが交付される。標準的な処理期間は書類受付から評価書交付まで2〜4週間程度で、書類の不備や指摘事項があると延びる。
全体の流れを正しく把握し、着工や引き渡しの時期を見据えて計画的に手続きを進めましょう。
申請費用の相場|戸建・共同住宅・非住宅
BELS取得にかかる費用は、評価機関に支払う「審査手数料」と、省エネ計算を外注する場合の「代行費用」の2つに大きく分かれます。費用は建物の用途や規模、採用する計算方法などによって異なります。
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区分 |
評価機関の審査手数料(目安) |
省エネ計算の代行費用(別途・目安) |
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戸建住宅 |
単独 約33,000円〜/省エネ適判等と同時・結果利用で減額 |
数万円〜十万円程度 |
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共同住宅 |
・住棟+住戸数で加算(住戸当たり2,200円程度の事務手数料を加算する機関あり) ・総額の目安は十数万〜数十万円 |
数十万円規模になることもある |
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非住宅 |
床面積と計算手法で大きく変動。総額の目安は十数万〜数十万円 |
数十万円規模になることもある |
戸建住宅の単独審査なら審査手数料は3万円台が一つの目安です。建築確認や省エネ適合性判定などと同一機関で同時に申し込むと、重複審査が省略されて減額されるケースがあります。
一方、共同住宅や非住宅は床面積・間取りタイプ・採用する計算方法によって金額が膨らみ、総額で十数万〜数十万円規模になることも珍しくありません。なお、上記はあくまで審査機関に支払う手数料であり、省エネ計算の代行費用は別途発生します。
手数料体系は評価機関ごとに異なるため、物件ごとの見積もりを早い段階で取得し、全体の予算計画に組み込みましょう。
まとめ

本記事では、BELS(ベルス)の基礎知識から星の数の仕組み、取得するメリット、具体的な申請方法までを解説しました。
BELSの評価を高めるためには、高効率設備の導入だけでなく、断熱性能(外皮性能)を設計の段階から固めることが重要です。算出したBEIや削減率は、単なる手続きのための数値として終わらせず、施主の光熱費メリットに還元して提案・受注に活かしましょう。
適切なパートナーや専門家と連携し、計画的なBELS取得を進めてください。

